2012年10月29日月曜日

Imitating

 北へと急ぐ金曜の夜。水位が高いが、濁度は6と低い。これなら釣りになるはずだと、急いで釣り場へと向かう。今日は今期よかった3か所を順にまわろうと決めていた。釣り場に着くと想像以上に寒く、そして水位が高い。案の定1ヶ所目ですでにいつものように釣り下れなかった。それではと2か所目に向かうと先行者が準備していた。そんなに大きなポイントではないのでパス。3か所目はというとやっぱり準備している人がいたけれど、声をかけて大きく離れて釣りをした。
 ここまでノーリアクション。
新規ポイント開拓をしようにも、水位が高すぎて身の危険を感じた。そして河原があるところにはいたるところ車がとまっているので多少嫌気がさしてきた。そしてこの調子だと、いつもの腰までのポイントが胸の高さになっていることでしょう。
 気温も低く、木々の葉にも勢いがない。川の中には色とりどりの枯葉が混じる。オレンジや黄色のフライが違和感なく感じる時期ということか。このなんともいえないさみしさは嫌いじゃない。ただ、虹鱒が追いかけられなくなることが残念。リールや竿に不安を感じるようなビッグなやつにもっと翻弄されてみたかった。

 残暑が厳しかった今年、急な気温の変化についていけなかったかと、反省する。大きく変わる条件に対して自分の釣りで対処することはなかなか難しかった。もっと経験が必要ということ。気持ち的に今年はもうこの流れはいいかなと思い始めていたが、なんとも物足りない。本当なら泊って夕方と明日に期待をかけるところだけれど、帰らなければならない。昼ごろ、そういえば、と山上湖のことを思い出した。
 川が調子悪い時はこっちによく走っている方がいた。

 たまには同じコースを真似をしてみようと思い立つ。想像以上の時間をかけて湖についた。




振り返ると、釣りを始めたころの初夏に来たことがある。当時は真昼間からライズだらけでチビ虹とルアーであそんでいるとき、なんだか思い立って小さなスプーンを岬上のポイントから投げていたら、今までかかったことのない魚がかかった。大きく首を振り、いったいなにが起きたのかと動揺する自分を試すかのように、ゆっくりと動く。そのまま右に動いたかと思うと、突然猛烈な勢いで猛ダッシュ。あえなく6ポンドラインはブレイクした。その直後、嘲笑うかのように湖面をはねたのは間違いなくビックサイズの虹鱒だった。夕暮れ前の西日に光る魚体は今でも目に焼き付いて離れない。

 その後、40弱ぐらいまでは何匹か釣れたと思う。でもあのサイズはでてこなかった。釣りにのめりこむにつれてフライへと変わり、よく釣り方自体がわからないまま、6番のシングルハンドを持ってここにやってきた。日が傾くにつれて気持ちも沈み、今日も駄目だったかと車に戻ってきたとき、夕暮れに合わせるように準備をしている人がいた。
「どうでした。え?もうやめるんですか?これからがいいとこなのに!」
と、ニヤニヤしながら準備をする方がいた。え?これからがいいところなの?
「もうライズなんてぼこぼこだよ!」
 そんな話を聞いて黙っているほど人間ができていないので、誘われるように後をついて行った。
 そこには驚くような光景がまっていた。ゆったりとしたインレットの流れに流れるカゲロウを捕食するライズ。それを狙い撃ちする釣り人たち。昼間はいなかったのにどこからともなく現れて釣り場を埋めていく。彼らの手には間違いなく40アップの虹鱒が。目の前でポコポコ釣れている。あんなに釣れなかったはずなのにいったいどうしたのだろう。
 その日、あれだけのライズを前にして自分は釣れなかった。猛烈に悔しい気持ちと、フライフィッシングの可能性に驚きながら、毎週通うこととなる。

 あの日声を掛けてくれた樋口さんのことを今でも思い出す。人懐っこい話し声と心の底から釣りが好きと思える話しぶり。何にもわかっていない現地で知り合った自分と一緒に釣りをしてくれた。彼こそまさに自分をフライフィッシングにのめりこませた張本人である。その後彼も長い夏休みを終えて地元に帰った。ムキになって何年か毎週通いつめる日々がつづいた。気がつくと自分にも子供ができて自由に釣りにいけなくなったり、大雨でダムに辿りつけなくなったり。ときにインレット側の土砂崩れのせいか、インレット自体に水を流さなくなってしまったのが痛い。大きく減水した泥の湖岸を歩いて魚をさがしたり、いいサイズの魚にも出会えたこともあったけれど、気が付いたら足が向かなくなっていた。そんな山上湖で久々に釣りをする。


 先行者は二人。並ぶようにしてスペイで投げる。Atlantic Salmon のインターは520grだったかな。3x12ftのリーダーに黒のBHウーリーバガー8番。風がやんでタイミングが合うと綺麗にターンオーバーする。群れが定期的にまわっているのか、ときにパタパタと鱒がかかる。
 日が暮れるにつれて場所を移動。シングルハンドのときは後ろの木が気になって釣りにならなかったところ。今は普通に30mキャストできる。



 沖目で首を振って多少大きく感じさせた魚。これから走るかと思いきやなかなか走らない。近くによってきて白斑を確認して納得。アメマスだからだ。痩せた魚だけれど、これがかかるともう冬は近い。虹鱒は終わりということか。今年の釣りに対する寂しさと、これからのアメマスシーズンへの期待と。


 

2012年10月22日月曜日

Turbidity 13

水位は前回よりも20cm程度高い。
濁度は一時40を超えていたものの13まで下がっている。
あいにく週末は雨の予報だがこれからもっと濁度が下がると思い込んだらいかずにはいられなかった。

股のあたりの水漏れを前日に補修したクタクタのネオプレーンウェーダーを車に詰め込む。もうそろそろ買い替えの時期かもと物欲がもちあがるも、リールが欲しかったのでは?と自分を戒める。いや、結局買ってしまうのだから戒めてなんかいない。本当に釣りは物欲との闘いである。あぁ、モンベルの5mmネオプレンウェーダーなんかは品質の割に安くてよさそうだ。リバレイのスパンチュラは高いけれど信頼度が高いことだろう。どちらにしようか。

あまり思わしくない天気の中、気持ちだけははやる朝。



濁りがきつい。現地で思わずうなってしまう。それでもなんとかフライは見えるはずと釣りを始める。一つ目のポイントでかすりもしなかった。二つ目のポイントでもかすりもしなかった。三つ目のポイントで遡上してきた鮭を蹴散らしながら歩いたけれどノーリアクションだった。


誰もいない。

当然だ。雷警報がでているぐらいだし。
途中昼寝をはさみながら昼過ぎに四つ目のポイントへ。いつもなら必ず人がいるところここでも誰もいない。
遠くで怪しく唸る空。雲のスピードが速くなり、後方から黒い雲に追いかけられるように釣り下る。それでも赤黒金のフライに期待を込める。ゴミも相当流れているだろう流れの中、少しでもシルエットがはっきりしたフライがいいだろうと結んだ。泳ぎは上々。条件は最低。こんなときは緩い流れを探れと誰かがいっていた。いつもの着き場にはいないみたい。ランの終わりに期待をかける。たまに雷が光るようになってきた。いよいよストップフィッシングか?


ランの終わりかけてククンときた。軽く首をふる。小さい。でも、よくこんなときにフライを見つけてくれたものだと嬉しく思う。銀色がみえる。でもどこか走りがウグイっぽい。口元がコイ科の魚っぽくないか?いや、イトウだ。30cmぐらいの幼魚だった。これは間違いなくネイティブだ。この川でニジマス、ウグイ、鮭ときてイトウまで釣れた。サイズこそ小さいけれど、天然の魚が釣れたことに嬉しさを感じてしまう。本流はなにが釣れるかわからない。だから面白い。

雷を嫌って車に戻った瞬間土砂降りになった。雷注意報を心配して電話をくれた家族のためにも日帰りすることにした。こんなに土砂降りで雷がガンガン光ってても、明日には濁度がさがるんじゃないかと思いこんでしまう。後ろ髪ひかれつつ帰路につくこととする。いくら厳しくてもどんな場所でも釣る気が失せなかった自分を確認できた。結果的にはまた濁度が40を超えたので戻って正解。

それでも濁度13は十分釣りになることを知った10月。

2012年10月14日日曜日

Skagit Cast and Rig


 ようやく最近本流で釣りになるようになったのは、スカジットラインのシステムに迷いがなくなったことからだろうか。 RIOのスカジットラインはストレートなパスタラインで、専用のテーパー付ティップをつけるらしいけれど、当初自分は適当なシューティングヘッドをカットしたものを重さを考えずにつないだりしてみた。案の定、アンカーは切れるしターンオーバーはしないし最悪の状況。そもそも、正しい道具立てで始めないと、身につくはずのキャストも身に付かない。もうめげそうになりました。自分なんかのつたない知識では役に立たないかもしれないけれど、これからスカジットラインを使ってダブルハンドで本流釣りをしてみたいという人にむけて情報を発信してみようかと思う。

 ご存じのとおり、スカジットキャストは北米のスカジットリバーを中心に発展したスペイキャストの一分家。重いシンクティップを使って、大きな重いフライを安全にキャストするための方法といえる。ロッドに負荷をかける原理自体はほぼ一緒だけれど、タッチアンドゴーといわれるようなジャンプロールキャストにみられるようなキャストよりも、水面にべたっとラインを一度置くサークルCキャストやペリーポークのようなキャストが中心となる。このあたりはスカジットマスター1に詳しい。英語はちんぷんかんぷんでも、エドワードがカッコいいというのだけはわかる。相当見ごたえがあるのでお勧めしたいところ。



 他のスペイキャストの道具立てと違うところは、重いティップをつけること、短いラインを使うこと、そのためにスカジットラインは太く重いことがあげられる。ラインの短さはそのままバックスペースを節約することができ、その重さは軽々とティップやフライを抜くのに役に立つ。というのが一般の雑誌やWEBにでていること。
 
 ところが、スカジットラインについては何が正しいのか誰が教えてくれるのだろう?いや、どれでも投げれれば正しいのだろうけれど。実際に何を使えばいいのかにたどり着くまで情報の不足を非常に感じた。

 とりあえず、エアフロのスカジットコンパクトを使う、という前提で、実際にデザインしたラインデザイナーのLarimerさんのサイトより引用してみる。

Deschutes River Spey Fishing Equipment
Rods: 11’9 to 13’6' for a #6 to #8 weight Spey rods.
Reels: Large Arbor with 150 yards of 30lb. backing.
Running Line: 30lb. Airflo RidgeLine, Miracle Braid or Mono
Floating Lines: Airflo Rage Compact w/intermediate Poly Leader
Sink-tip Line: Airflo Skagit Compact or Airflo Skagit Switch
Sink-tips: 12' Airflo Type 3, T-10, and T-13 sink-tips .
Tippet: 10lb. & 12lb. Maxima Ultra Green

 解説されているのはデシューツでの道具立てのようだ。11’9-13’6fで6-8番手の竿。これはちょうど北海道でも使いやすいだろう。
 スカジットラインはランニングラインにつないで使う。モノフィラでもエアフロのリッジラインでもOK、個人的にはサワダのフラットビームスーパーの50lbをお勧めしたいところ。安いしね。フローティングラインはレイジコンパクトを使うとなっているが無視。シンクティップラインの欄に、エアフロのスカジットコンパクトとある。まずはこちらを揃える。
 肝となるのは、シンクティップ。タイプ3、T-10(タイプ6相当)、T-13(タイプ8相当)を12フィートとある。まずは3種類そろえようということ。フローティングとこれだけあれば実際の本流釣りで十分と思う。T-10は比重ではなく1fあたりのgr(グレイン:重さの単位)を表わすので、12fだと120grぐらい。T-13だと156grぐらい。つまりスカジットラインのティップには100~150grぐらいのティップをつなぐということ。このあたりを理解するのに手間取った。世の中には、スカンジ用なのか、シンキングリーダーというのもあるけれど、重さの表示がないし、じっさいにはかなり軽い。スカジットラインにつなぐと違和感を非常に感じます。スカンジ用ラインだとぴったりくるのだけれどね。ちなみにタイプ3で12fのティップは市販されていないかな。こういうことがスカジットラインの解説にかかれていることがあまりなかったので、相当迷ったところ。
 最後にティペット。ティップの先にはリーダーをつけず、10lbから12lbのティップ直結ということね。フロロカーボンだと2.5号から3号に相当。これも北海道にぴったり。

 以上をふまえてここまでのまとめとして。実際に自分が使っている仕掛けはこんな感じ。
①フライ
 重くてでかいフライをキャストすることを前提にしている。そもそもウィンターランと言われる冬にめがけて遡上する魚を狙っているので、フライの大きさをアピール力のひとつとしている。ただし小さいフライが駄目かというとそういうわけでもないし、ドロッパーでも全然いける。ドロッパー、釣れますよ。根掛かりすると苦労して巻いたフライが一瞬で2個同時になくなります。

②リグ(仕掛け)
 フライからシンキングティップまでは自分はティペットのみ。ティップの先に4号のフロロを5~7ftぐらい、その先に2.5号のフロロを5ftぐらい。全長10ftぐらいにする。根掛かりするとだいたい2.5号のティペット部分でちぎれる。あまり長いともともと悪いターンオーバーがより悪くなる。長いテーパードリーダーを使ってもターンオーバーがよくなるということはなかった。なのでティペットのみ。

③シンキングティップ
 スカジットライン本体が450~550grぐらいであれば、100gr前後で10ftを目安にしたティップシステムを推奨したい。軽すぎるとアンカーが効かなくなるし、長くなると抜けなくなる。
これをフローティング、インターミディエイト(タイプI)、タイプ3、タイプ6、タイプ8ぐらいで揃える。
意外とティップ単体では都合のいいのが販売されていないが、フローティングとインターミディエイトは13ft110grぐらい、タイプ3は3Mで10ft100grのが販売されている。ちょっと高いのだけれど、代替するものがないのでしょうがない。
 ただし、タイプ6については、3Mでバルクパックで売られているT-10 がお勧め。これを10ftにカットしてもらって両端ループ処理して使用する。ちなみにT-10というのは1ft10grという意味で、単に重さを表わしていて比重を意味していない。しかしながら3MのT-10はタイプ6相当の比重(6-7ips)・シンクレートとなる。同様にT-14だと10ftで140grで、タイプ8相当(8-9ips)になる。

エクスプレスシューティングヘッドライン バルクスプール

 いつも使うのはタイプ3のティップかT-10の3mティップ。虫が多いときにはインターミディエイト。時に激流に放り込みたいや深い大場所ではT-14もありだと思うけれど、フローティングとあわせて使用頻度は少ない。インターミディエイト・タイプ3・タイプ6でどうにかなるだろう。

④スカジットライン本体
 これについてはエアフロが鉄板。キャストのしやすさや耐久性からも間違いなし。フローティングとインターミディエイトがあるけれど、インターミディエイトは表層流のすぐ下に潜り込んでよく流れをつかんでくれる。結果より長い時間漂わせることができるけれど、メンディングでライン位置を修正することやスイングスピードを調整することは若干難しくなる。最初はフローティングから、できればインターもでしょうか。自分はインターの出番が最近多いです。スカジットコンパクトはみんなが薦めるいいラインです。ちなみにLarimerさんによると、いつも使うフローティングのスカジットラインの重さよりも50grぐらい軽いラインがいいよ、とのこと。納得。
 ちなみに最近発売されたRage Compactですが、スカジットラインとスカンジラインの丁度中間というところ。個人的な感想としては多少ターンオーバーのいいスカジットラインという感じで、しかも重いティップは使いづらくシンキングリーダー頼みになる。まあ、もしそうであれば普通にAFSとかのほうがいいラインだと思う。



 ライン本体を選ぶにあたって多分迷うとしたら、このラインのgr表示でしょう。いったい何grを選ぶのが正しいのかと。昔は番手しかなかったので楽だったよなあ。
 TFOのDEER CREEKシリーズだと、13ft7番で450gr-700gr表示。めちゃくちゃ範囲が広いので当惑する。これの意味、下のほうがスカンジ系のラインでの表示、上の700grというのがティップまで含めたスカジットラインでの表示となっている。自分の感覚だと、460grのスカンジ系ラインで十分負荷がかかるし、540gr+150grぐらいのスカジットラインだと相当重いけれどキャストに支障はない。スカジットラインを選ぶとしたら、この支障がない範囲で本体のラインの重さをセレクトする。今回はティップを100grとしているから、最高でも600gr以下、ラインの負荷を感じづらい人は540grぐらい、平均的には510grぐらい、もっと馴れた人だと480grでもいけるのだろうけれど、ティップが抜けづらくなったり風を考慮する必要から軽すぎてもいけない。
 ちなみにRIOでラインの推奨表がある。馴れた人向けのAタイプと、初心者向けのBタイプがあって、ディアクリークの7/8は推奨スカジットラインの重さがAで450grBで500grとなっている。

2012 Spey line recommendations

マイザーロッドのMKS14ft6/7がAで400grでBで450gr。どちらの竿も自分の感触だとBプラス50grぐらいあってもいいのかもしれないと感じる。最低でもBで選ぶのがいいんじゃないかと思う。

⑤ランニングライン
 自分は基本的に30ポンド程度のモノフィラを使用していたけれど、ザワダさんとこのフラットビームスーパー50lbが本流で本当に使いやすかった。沢田さんに直接聞いたのだけれど、重いシューティングヘッドを使うなら、まず間違いなく絡むので、可能な限り太いものにしたほうがいいとのこと。そんなに飛距離がかわらないからと、50ポンドを薦められました。ちなみに某KEN○○beのはよく巻き癖がとれて使いやすいとおもったのだけれど、使用するうちにしょっちゅう絡むようになってきた。やっぱり沢田さんの言うことは正しかったと日々感じる。
⑥竿
 スカジットラインを使用する場合、瞬間的な竿の反発力以上に、竿全体のたわむ力を水面を利用してひきだすことが肝要。そのためどちらかというとファーストアクションのオーバーヘッドロッドは向かない。KEN○○beの竿でもやれたのだから、できないことはない。それでもいつかぽっきり行くかもしれない。
 TFOについてはいいアクションでリーズナブルな竿だと思う。多少反応が鈍い部分があるかもしれないけれど、スカジットキャストには十分。ときにスカンジ系のキャストもできる。13ftぐらいだと取り回しが楽かな。11ftとかのスイッチロッドは、最初はいいと思っていたけれど、川に立ちこむと竿の短さに不便さを感じるし、オーバーヘッドでチョイ投げするようなショートレンジではあまり釣りをすることはないこと、結果自分的にはいつものロッドとして使うには物足りない。今はスイッチロッド用の短いラインも発売されているので、今後試してみるかも。ちなみに韓国製でスレッドやグリップのデザインはいいんだけれど、コルクのグレードは低く、フェルール部分の塗装は非常に弱い。テーピング用のビニールチューブで塗装がはげます。
 マイザーのMKSについては、同じデザイナーのはずなのにTFOとは全く別物だった。軽く振っただけでタイトループが上空に伸びていく。バッドを無理に曲げたり小細工すると上手くいかないのだけれど、竿のアクションにあわせて素直に投げると、スカジット、スカンジ両方のラインでいける。とくにスカジットを投げる時は快適。自分のは14ft6/7 。まだまだ振り倒していない。1本しかないのに海のサケマスに使うにはちょっともったいなくて。今のところロッドのパワーが足りないと感じたことはない。今後は13.6fの7/8が。ぜひカスタムで・・・。っと目がとろんとしてしまった。
 東京に出張の折、あちこちで竿をもたせてもらった。そんな中ビューラーの竿はTFOと同じ雰囲気を感じた。スカジットに十分なアクションで仕上げはビューラーの方が2ランクぐらいうえかな。また、エドワードにあこがれてルーミスのドレッジャーを持たせてもらったら、胴調子のぐでぐでの竿。これだとスカジットには最適と思う反面、スカンジ系のラインを使うにはストレス感じるかもと想像する。反発力がそこそこあるのが高い竿のあかしだろうか。4万円ぐらいなら考えるけれど、あのお値段ではちょっと手がでませんでした。CNDのエキスパートスペイもふってみたら、こちらは柔いだけでした。
 今もし誰かに竿を薦めるとしたらビューラーの個人輸入をお勧めしたいところ。プラチナムの13fぐらいで575ドル。多分送料入れて5万円以下。クラッシックで435ドルだからこれだと送料込4万円以下。普通に通販の感覚でぽちっと押してクレジットカードの番号と住所をいれるだけ。
 また、余裕がある方はMKSのカスタム。6/7ぐらいがやっぱりちょうどよい。カートシステムではないので直接メールを送らなければいけないけれど、中学校レベルの英語ができれば十分やりとりは可能だしマイザーさんはとてもいい人だった。

⑦リール
 やっぱりハーディーでしょ、というほどハーディーのリールをもっているわけではない。ただし、たっぷりと容量のあるリールでないとラインを収納できない。マーキスサーモン1以上は必要かな。バッキング150m、WF8・9番ぐらいの容量があると大丈夫。ああ、ディスクで滑り出しがよくて信頼できる新しいのがほしい・・・・。



 
 以上、自分のいつもの道具立てを中心にまとめてみた。
 もしおかしな記述や、わからないところがありましたらご指摘ください。つたない記述ではあるけれども。一人でも多くダブルハンドでの本流釣りが楽しめますように。

2012年10月11日木曜日

For the weekend 2

 秋からおおきなフライで釣ることを目標として、イントルーダーがどうしたとか、ダーティーホーがどうしたとかいろいろとやってきてみた。

 多分、そろそろイントルーダーに秋ニジマスがすれてきているかもしれない、と考えた。
 早速2000円を手にマテリアルを仕入れに行ってきた。ベースはもちろん赤黒金で。

こんなのはどうでしょう。


うーん、どちらを使うか迷う。


あまりにも派手で気がひける筋子フライというのもあるのですけれどね。
週末体力が残っていたらまた行こうかと思います。

2012年10月8日月曜日

Autumn Sky

 ひと雨くるごとに寒さが増す秋。
 川辺のイタドリも枯れた棒となり、下草を漕ぐのも幾分楽になった。




 晴れ間に見える空は高い。時に雨が降る。気温は最高気温が16.6°で最低が3.7°までさがった。どおりで車中泊の寝袋が冷えるわけだ。
 水温は最低13.2度。気圧の谷の通過とはいうものの、散発的な雨は川の水を増やすこともなく濁らせることもない。水温・水量・気温・曇り空時々雨。ニジマス釣りには抜群の条件といってもいいのではないかと期待を高める。こういうときは昼寝も惜しい。



 これでもかと釣り場を渡り歩く。今シーズンでいろいろとポイントを開拓できた。おかげで道中どこのポイントに入ろうか迷う。そしてどうしても悔しい思いをしたポイントを中心に選んでしまう。

 土曜日は一日かけてノーリアクション。ラインを回収しているときにチビ虹に食いつかれたくらい。


 エッグサッキングLOOP LEECHはチビ達になかなか好評だったようだ。


 日曜日には夜にご一緒したかたと釣り場で出会う。そしてこれぞまさしくイントルーダーというフライを見せていただいた。泳ぎがたまらないのと、配色が絶妙。こういった作りでこのマテリアルにしてみたいといったことはすべて盛り込まれている。聞けば前日にいいのを掛けたとのこと。やっぱり上手な方はしっかりと反応があるものだ。うらやましい限り。
 移動した先でもまた夜ご一緒した方と出会う。丁度ポイントから上がったところ。ナイスなサイズの魚との出会いがあったようで、写真を見せていただく。これまた太く元気そうなニジマス。楽しくお話させていただいて、別れを告げてからポイントに入らせてもらった。

  実はどちらのポイントでも一度ずつリールが鳴った。一匹は軽く首を振られてフックアウト。二匹目はフッキングする前に反応が消えた。今シーズン初めてご一緒させていただいた方や、初めてお知り合いになれた方達と過ごす時間はとてもたのしかった。しかし肝心の釣りは極めて不調だった。ここならいけると気持ちを奮い立たせるも、車に戻るときに沈む気持ち。期待が大きい分、へこみも大きい。最初から期待する自分も悪いのだろうけれどもね。期待しないと釣れても楽しくないから。

 何度も流しながら、これだけ釣れないから反応があったときに無邪気に喜べる。
 
 今年はいったい幾度藪こぎしただろうか。ただの土手なのに遭難するんじゃないかと思うことが何度もあった。ときに牛の糞尿の臭いのするドブに飛び降りて、泥の壁に手をかけてよじ上る。あがった先で実は取り付け道があったことを見つけて愕然とする。けもの道を人の歩いた後だと勘違いして猛烈な藪に阻まれる。そんなことばかりをして懲りたのか、いや、今回も同じことをやってしまった。基本一人なので気楽だけれど、情報が少ないので苦労も多い。その分いい流れを見つけた時は格別。そこでいいのが釣れるともっと最高。そんな経験をこの川は何度も味あわせてくれた。
 本当はここの藪を抜けていくと岩盤のポイントがあって、たまに魚が集中しているポイントがあるのは知っている。ただ、ポイント間の距離が長いこと、ひたすら岩盤をひやひやしながら釣り下ること、最後にヘビーな藪こぎをしなきゃいけないので、人が多くてどうしようもないとき以外はいかなくなってしまった。そこを車から横目で見ながら通り過ぎる時、場所を覚えるにつれて楽な方向に流れてしまっている自分に気付く。ああ、これだもの調子が悪いのも当たり前。
 ポイントを変えながら、川に立って水に抗う。この流れをなんとかうまく流してやりたい。もうちょっとだけ奥に。距離をだしながらもしっかりとターンオーバーさせて。根掛かりせず、かつ底をとれるように。ひらひらとフライが魅力的に泳ぐように。
 

 多分、ここ魚がいつも居つくよ、という場所を指定されても、ロールキャストしかできず、川に立ち込めもせず、釣り下って流れを攻略するようなことがなければ、さらには面白くないフライで釣れと言われても自分は満足できない。どうしても魚を掛けたい一心で、一瞬頭にうかんだ場所があったけれどあそこで釣れても面白くないと却下した。

 場所の逡巡、フライに迷い、流れに怯えて杭となる。よれた流れの深みに魚がいると信じて何度もキャストする。そうして釣れた1匹は、サイズなんかじゃない。


 人と出会えて魚と出会えた。いい週末を過ごすことができたと思う。

2012年10月2日火曜日

For the weekend

 週末は本流の予定。


 この時期話題となるエッグサッキングシリーズ。
 自分もちょっとだけアレンジしたのを作ってみた。


 元ネタはLoop Leech。





 ・・・・・アレンジどころかモロデスネ。


 もうちょっとエグい色のを組み合わせを探してみます。